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プラットフォームな人々 その弐

◆◆ プラットホームな人々 ◆◆

プラットホームで見つけた気になる人々の
~観察日記&勝手な想像による人間模様~

<その弐>

続き
今は上り電車を利用していて時間も早くなったので出会うことがなくなりましたが
下り電車を利用していた頃に出会った人のこと

その二人は同じスタイルで電車を待っていました
いつも

普通のプラットホームなので容易に想像していただけると思いますが
片側が下り、もう片側が上りの1本しかないプラットホーム

ぼくが利用する下り側の
「3列で並ぶように仕切られた乗車スペース」
にいつもその二人がいました
その二人だけ…

**

ひとりはなぜか下りの線路に背を向けて
しゃがみこんでコンパクトを覗き込んでいる女子高生です
いえいえ
上りが混んでいて乗車待ちの列が下り側まで伸びてきているのではありません
1つの乗車口にはせいぜい5人程度ですから

**

もうひとりは
小柄な初老の紳士
背筋がピンと伸びてオールバックがビシッと決まっています
下り線路の遥か向こうを眺めながら
心の中で音楽でも奏でているのか小刻みに首を上下させています
後手を組んで

**

ぼくがその乗車スペースに並んで合計3人になります

上り電車が来るまでは…

上り電車が来るとそのふたりはゆっくりと反対側のホームに歩いていくのです
「ぽつん」とぼくを残して

どうして反対側にいるのでしょう
何か理由があるのでしょうか

**

ここからはぼくの想像です

その女子高生は少し暗い感じのする太り気味ちゃんなのです
もしかすると自分にちょっと自信がなかったりしているのかも知れません
お年頃ですからね
それで、人の目に出来るだけ晒されない下りのホームで待っているのかも

初老の紳士は
その少女を間接的に知っていて、心配して側にいるのかも
あるいは離れて暮らす自分の娘を重ね合わせて放っておけないのかも

**

いやいや
その女子高生は座り込んでお化粧しやすい場所にしゃがみこんでいるだけで
初老の紳士は下りホームから見える富士山が好きで、眺めているだけなんですよ
ってか?

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